イリオモテヤマネコって?西表島だけに生息するその生態を徹底解説!
目次
西表島に行ったら会いたい!
イリオモテヤマネコについて徹底解説
「西表島」と聞くと、まず「イリオモテヤマネコ」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
西表島には、多くの野生生物が生息し、亜熱帯の大自然が色濃く残っています。
今回は、西表島だけに生息するイリオモテヤマネコについて詳しくご紹介します。
イリオモテヤマネコとは?
イリオモテヤマネコは、沖縄県の西表島に生息する山猫です。まずその生態についてお伝えします。
西表島のみに生息する固有種
イリオモテヤマネコはネコ科ベンガルヤマネコ属の動物で、国の天然記念物に指定されています。
初めて発見されたのは1965年。調査の結果、西表島の固有種ということが判明しました。
大昔、台湾と八重山諸島が陸続きだった時代に大陸からやってきて、地殻変動により台湾や八重山の島々が分断された際に西表島に閉じ込められたと言われています。
イリオモテヤマネコは何を食べる?
イリオモテヤマネコは動物食で、ヘビ・トカゲ・カエル・鳥類・昆虫・カニやエビ・魚など幅広い生物を餌としています。
オス、メスで大きさに違いはありますが、体長50cm~60cmで体重は約3kgです。
夜行性の絶滅危惧種
イリオモテヤマネコは夜行性のため、夜に見られる事が多いですが、現在は100頭ほどしか生息していないと言われています。
イリオモテヤマネコが減少した原因は交通事故だそうです。西表島は交通量が少ない島でしたが、近年は西表島への移住者が増えてきました。
現在は絶滅危惧種に指定され、動物用トンネルを設置したり、イリオモテヤマネコの標識を立てるなど、保護運動が行われています。
イリオモテヤマネコの特徴
飼い猫(イエネコ)とは異なり西表島で独自の進化を遂げてきたイリオモテヤマネコは、耳の形や体の模様に特徴があります。
①耳の形
ヤマネコらしき動物を見たら耳の形をチェックしましょう!
イエネコの耳は先がとがっているのに対して、ヤマネコは丸い形をしています。また、ヤマネコの耳の後ろには虎耳状斑と呼ばれる白い斑点があります。
②目の模様
目の周りに白い縁取り模様があるかを確認しましょう!どのヤマネコにも白い縁取り模様があります。
③鼻の形
余裕があれば、鼻も見てみてください。イエネコに比べると鼻が幅広でやや大きく見えます。
④体型
イエネコ(飼い猫)に比べると体系が全体的にずんぐりとしています。さらに足が太くがっしりとしていて、尾が太いです。
*イエネコに比べると、牙が大きく肉球も大きいなどの違いもありますが、野外でそれをチェックすることは不可能に近いです。
○目のまわりに白い縁取りがある
○額に縦じま模様がある
○胴長で短足
○約3~5kg(50~60cm)
○しっぽ太い
○肉球や牙が大きい
イリオモテヤマネコとイエネコの関係
西表島では、イリオモテヤマネコとイエネコの間での交配や感染症拡大を防ぐため、西表島の属する竹富町による「竹富町ネコ飼育条例」(通称「ネコ条例」)という条例の下、以下のネコ飼育のルールが定められています。
- ウイルス検査
- ワクチン接種
- マイクロチップ装着
- 避妊去勢手術
- 竹富町への登録
イリオモテヤマネコとの遭遇率は?
西表島を訪れたら、どこでも簡単にイリオモテヤマネコに会えるのでしょうか?
残念ながら、答えは「いいえ」です。森の中を歩いて探して回っても出会える確率は限りなくゼロに近いです。
イリオモテヤマネコはどこにいる?
イリオモテヤマネコは夜行性で基本的に森の中で暮らしています。
彼らは性能のいい耳と鼻を持っているので、仮に近くに潜んでいたとしても、こちらが気が付く前にどこかへ行ってしまうでしょう。
専門家は何ヶ月も痕跡を調査してから、出没頻度の高い場所を調べて様々な手段でアプローチをしていますが、一般旅行者はそんな時間は取れず、大変なので難しいと思います。
もし森の中で偶然の出会いを狙うとしたら、ジャングルの中で場所を決めてじっと動かず待ち続けるほかありません。
徒労に終わる可能性が高いことを覚悟しておいた方が良いですが、万が一見ることができたら本当に貴重な体験になります。
ドライブ中に遭遇することもある?
西表島には道が1本しかありません。南東の大原港エリアと北西の上原港エリア結ぶ県道が一本だけ通っています。
この県道をドライブ中、イリオモテヤマネコが道路を歩いている場面や交通事故でケガをしているところを見かけた人はいます。
事故防止のためにイリオモテヤマネコが生息しそうな場所では、様々な種類の標識や看板が立っています。
イリオモテヤマネコが現れそうな場所にはそれぞれ「B-1」「C-2」などといった特定のIDが付与されいます。
西表島の「動物飛び出し注意」を促す標識も、もちろんイリオモテヤマネコです。
西表島では、イリオモテヤマネコのロードキル(車がイリオモテヤマネコをひき殺してしまうこと)問題が深刻になっています。
イリオモテヤマネコの行動が活発になる夜明けや夕暮れ前後の時間帯は、特にイリオモテヤマネコがいきなり飛び出す可能性が高いので気を付けてください。
イリオモテヤマネコだけでなく、西表島では様々な生物が道路を歩いています。運転速度は集落内30km/h、島内40km/hの「ヤマネコ速度」で運転しましょう!
イリオモテヤマネコをもっと知ろう!
西表島野生生物保護センター
イリオモテヤマネコについて紹介してきましたが、もっと詳しく知りたい方は、西表島野生生物保護センターに行くのがおすすめです。
上原港から車で約35分のところにあり、西表島の希少生物を保護するためにできた施設です。
センター内ではイリオモテヤマネコだけでなく、リュウキュウイノシシのはく製やケガをしているヤマネコが保護されています。
西表野生生物保護センターは絶滅危惧種の生物や西表島ならではの生物を知られる博物館なので、大人も子供も楽しめます!
無料で施設内をお楽しみ頂けますが、朝10時〜17時まで、月曜日は休みなので、観光に行く際は気を付けてくださいね。
↓ 西表野生生物保護センターについて ↓
イリオモテヤマネコ発見捕獲の地
最初にイリオモテヤマネコが発見された場所として、民家の軒先に「イリオモテヤマネコ発見捕獲の地」と記念碑が建てられています。
記念碑がある船浮は行くだけでイリオモテヤマネコがいそうな雰囲気があるので、時間がある方は行ってみてもいいかもしれません。
↓ イリオモテヤマネコ発見捕獲の地について ↓
西表島のナイトツアーで
イリオモテヤマネコに出会える?
イリオモテヤマネコに会いたい方は、是非ナイトツアーに参加してみてはいかがでしょうか?
遭遇する確率は低いですが、もしかするとイリオモテヤマネコに出会えるかもしれません。
*実際、ナイトツアー中に偶然イリオモテヤマネコを見たという例が数回あります。
西表島はイリオモテヤマネコだけじゃない
ナイトツアーで珍しい動植物を観察!
「東洋のガラパゴス」と呼ばれる西表島の夜のジャングルでは貴重な動植物を見ることができます。
例えば、ヤエヤマオオコウモリや絶滅危惧種に指定されている「ヤシガニ」に高確率で出会えます。
↓ ナイトツアーについてもっと詳しく ↓
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西表島の夜は、季節限定でヤエヤマヒメボタルや一夜だけ咲いて散る『儚い幻の花』ことサガリバナ、雄々しいカンムリワシ、可愛らしいミナミトビハゼといった本土では見ることのできない生き物に出会えます。
↓ 季節限定ツアーについてもっと詳しく ↓
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ナイトツアーに参加したら見たい!
日本初の星空保護区の夜空
西表島の夜空は透き通っているので、見える星の大きさと量にびっくりします。
是非、西表島に観光で来られた際は、イリオモテヤマネコを探したり、夜のジャングルを探検してみてはいかがでしょうか?
まとめ
西表島の固有種「イリオモテヤマネコ」についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
イリオモテヤマネコは、西表島在住のスタッフも見たことがないレアな生き物ですが、特徴を知っておけば出会えるかもしれません!
西表島にお越しの際はぜひナイトツアーなどに参加して、西表島ならではの生き物を観察してみてください♪
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西表島へはフェリー乗船が必須
フェリーチケットを事前に購入しよう!
西表島へは、八重山観光の拠点である石垣港離島ターミナルからフェリー乗船が必須です。
事前購入なら当日購入窓口に並ぶ必要がなく、桟橋でメールで届いたチェックイン画面(QRコード)を見せるだけで楽々乗船できます。
*お時間の変更やキャンセルも、簡単に出来ますのでご安心ください。
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